京都に本社を構える「amirisu」は、従業員数12名という小さな毛糸屋です。雑誌の発行・販売から事業をスタートし、今では国内外でECビジネスを展開しています。
実店舗では商品販売やレッスン、イベントを行っており、ShopifyでBtoB-ECとBtoC-ECを運営しています。
今回は、右肩上がりの売上を続けている「amirisu」が、Shopifyを採用した理由を中心にお伝えします。
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Shopifyは専任サポートがつく
「amirisu」では、Shopifyの上位プランである「Shopify Plus」を使用しています。
2017年の日本法人設立によって、日本企業の導入事例も増えているShopifyですが、「amirisu」が採用したのは2015年のことでした。
当時のShopifyは英語対応のみだったので、専任サポートがつく「Shopify Plus」を選んだそうです。Shopifyでは、基本機能に加えてさまざまなアプリやAPIを活用することで、自社に適したECサイトへカスタマイズできます。
しかし、「amirisu」がShopifyを導入した当時は、日本語で書かれた情報が少なかったのです。専任サポートをフル活用して、最適なECプラットフォームを作り上げたのでした。
例えば「amirisu」では、「Shopify POS」というアプリを実装しています。このアプリを使うことで、商品検索・注文処理・レシートの発行などをモバイル機器で行えるようになり、実店舗とECサイトの売上情報を一元管理することができます。
ちなみに「Shopify POS」は、無料で実装可能です。業務の効率化に大いに役立つことでしょう。
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決済方法が「PayPal」に対応している
「amirisu」が物販を始めたのは2014年からです。それ以前は編み物雑誌の発行・販売をしていましたが、ファンが増えたことをきっかけに物販にも挑戦することにしました。
日本では珍しい手染めの毛糸を海外メーカーから仕入れて、日本を中心に販売したのです。
小さな手染めメーカーが取引先には多く、仕入れは前払いがほとんどです。キャッシュフロー経営をモットーにしている「amirisu」では、決済手数料が安価で即時入金システムのある「PayPal」を決済手段に使用していました。
この「PayPal」に対応していることが、Shopifyを採用した理由の一つになっています。
輸入毛糸を扱っている物販ビジネスであることから、毎月の仕入れはかなりの金額になるそうです。
「PayPal」で決済されたECサイトの売上金は即時入金されるため、わずか数日で銀行から引き出すことができます。
スムーズなマーチャンダイジングには「PayPal」が必須であり、ECサイトも「PayPal」に対応していることが「amirisu」では求められたのです。
ECプラットフォームが実店舗とも連動できる
「amirisu」はShopifyを採用する前に、他のサービスをいくつか導入した経験があるそうです。
しかし、拡張機能を追加実装するとECサイトや管理画面が重くなってしまい、作業効率が悪化したりユーザビリティが低下したりしました。
さらには、ECサイトと実店舗が連動していなかったので、在庫管理に手間がかかって苦労したのだそうです。
そこで、実店舗とも連動できるECプラットフォームを国内外で探し求め、最終的に落ち着いたのがShopifyでした。
「Shopify Plus」では、最大で10店舗までECサイトを立ち上げることができます。「amirisu」では、メインのBtoC-ECサイトに多言語アプリを実装して、海外からの注文にも対応しています。
他にも、BtoB-ECサイトで雑誌の卸販売を行っており、BtoC・BtoB・実店舗と事業の拡大に成功しました。それに伴って顧客数も増えていき、売上は右肩上がりを維持しています。
しかし、実店舗で買い物した顧客にうまくアプローチできていないことが現在の課題とされています。今後も「Shopify」をベースにして、実店舗とECサイトの連動をさらに強固にしていくそうです。
Shopifyなら小規模な企業でもグローバル展開が可能
海外メーカーから手染めの毛糸を仕入れて販売している「amirisu」は、京都に本社を構える小さな企業です。
そんな「amirisu」がShopifyを採用した理由は、専任サポートに相談できること、「PayPal」での決済に対応していること、ECサイトが実店舗とも連動できることがあげられます。「amirisu」の売上の6割はEC経由となっており、今後の展開も期待されますね。